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季節の花で学ぼう |
春の訪れは植物の緑も映え、生き生きとして活発な季節。一年の中でも散歩が楽しめるのが春かもしれません。爽やかな風と陽気に誘われ緑の中を歩くと、小鳥達の元気な囀りや季節の花を見つけてはついカメラを向けてしまいます。春の芽生えの色鮮やかな花は見る人の心を癒し豊かにしてくれるものです。
ところで花にカメラを向けたいと思った心の動きは、美しい花に惹かれたからにほかなりません。人は写したいという動機があってカメラを構え、そして動機の元となった花を美しく撮影したいと思う気持ちは誰でも一緒です。そこで美しく撮影するにはちょっとした心得があると、写真の仕上がりに違いが出るかもしれません。またカメラやレンズに三脚といった道具、そして屋外や屋内にお天気といった自然条件などなど、さまざまな条件下を上げればきりがないような気もしてきます。そこで筆者なりに花を美しく撮影できるポイントを提案してみました。 |
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撮影では意外と忘れがちな「動機の元」あれもこれもと目移りしていると雑に撮影してしまいがち、感動の源となった動機の元を忘れず被写体と向き合いたい。
ポイントは四つ
@:撮影の前に写したいと思った被写体(ここでは花)を楽しみながら観察しよう
A:花そのものに感動したら
することで、主人公を強調しながら美しく撮影することができます。特に小ぶりの小さな花はアップで撮影したい。
B:葉や枝・茎など全体の形に感動したなら、
アングルやポジションを探りながら構図を考えて撮影しよう。
C:花そのものより景色に広がる花群に感動したら、
を意識して撮影しよう。ポイントは美しいと思った動機の元を常に忘れないこと。
記事:構図例の活用 |
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被写体が決まれば背景の処理も考えましょう。例えば背景に建造物が入るのが嫌だと思ったら、絞りを開放値にして思いっきり背景をぼかしたり、またはアングルやポジションを駆使し構図を見直し背景を探っていくのもおもしろい。もし背景が気に入れば露出を絞り気味に
被写界深度
被写体にピントを合わせた時にピントが合っているように見える前後の範囲を被写界深度といいます
を深くして撮影しても良いでしょう。また背景を先に決めて主人公を配置するという方法も良いと思います。主人公と背景の関係は大切なポイントとして意識していくと演出力もきっと上手になっていくでしょう。
記事:絞りとボケ具合の関係 / 被写界深度 |
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散歩で鍛えた植物や花の撮影テクニックは多様な撮影現場でも活かされます。
シャッターを切りたいと思う環境に率先して身を置き、失敗を恐れず自分の知識を総動員して撮影していく中で実になっていきます。またスナップ散歩はお天気や季節・屋外や屋内といったさまざまな条件の中で鍛えられます。常に写したいと思った動機の元を忘れず被写体に向き合いたい。 |
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余談になりますが、当サイトでは「島の植物さんぽ」というコーナーがあります。散歩で撮影した植物や樹木の写真を集め、その特徴や生育などをテーマに編集しています。樹皮に枝や葉などの特徴が分かるような撮影を心がけていますが、構図を無視することも多々あり、立ち入り禁止や私有地だったり、立ち位置が危ないといった難しい撮影はスナップ散歩には結構多いものです。また
観光地などを紹介する記事の素材として
は意識して撮影しています。またその案内板の場所が分かるような撮影は、
広く撮影します。
また開園時間や公共交通機関の時刻表といったメモ的な撮影は、行動計画に必要な情報源だったりします、文字がはっきり読めれば「良し」としましょう。
「島の植物さんぽ」のpage#1から |